メーカー公式情報の確認日:2026年10月24日|主に硬式卓球の裏ソフトラバーを対象に解説
卓球ラバーを買おうとすると、同じ商品なのに「中」「厚」「特厚」、あるいは「1.7」「1.9」「2.1」と選択肢が並びます。「初心者はどれがいい?」「フォアとバックで変えるべき?」と、最後の厚さ選びで迷う人もいるでしょう。
先に結論:初めての裏ソフトは「中・厚」を比較の出発点に。
ただし、厚さの名称やmmの範囲は、メーカー・商品ごとに確認してください。厚いものほど上級品、薄いものほど初心者用という順位ではありません。今の練習でボールを収められ、最後まで振り切れる組み合わせを選びましょう。
この記事では、厚さによる違いと最新の表記を整理し、購入前に何を確認すればよいかを具体的に紹介します。製品仕様は公式資料に基づき、比較手順や相談例はRally Noteの提案として記載しています。実測レビューや試打によるランキングではありません。
1.卓球ラバーの「中・厚・特厚」は何が違う?
選ぶ厚さは、基本的にスポンジ部分の厚さ
裏ソフトラバーは、打球面となるゴムのシートと、その下のスポンジを組み合わせた構造です。購入時に選ぶ厚さは、基本的にこのスポンジの厚さを表します。シートまで含めた総厚とは区別しましょう。バタフライの表記変更案内も、厚み範囲にシートは含まないと明記しています。[1]
厚いほど弾みやすく、重くなる傾向がある
厚さの影響は、まず同じ商品の中で比べると整理しやすくなります。メーカーのガイドでは、厚くなると反発や重量が増す傾向を示しています。別の商品同士では、スポンジの硬さやシート、設計も変わるため、「Aの中はBの厚より必ず弾まない」とは判断できません。[2][3]
| 厚さの区分 | 比較するときの着眼点 | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 中 | 弾みを抑え、基本打ちや台上の収まりを確認する候補。 | 薄ければどの商品でも簡単、という意味ではない。 |
| 厚 | 攻撃のしやすさと、コントロールの両方を確認する候補。 | 「とりあえず厚」で決めず、商品自体の弾みも見る。 |
| 特厚 | 自分から振って攻撃する際の威力と、完成重量を確認する候補。 | 短いタッチや連続スイングでも扱えるかを確認する。 |
| MAX | その商品で用意される厚い側の設定として、仕様を確認。 | 特厚と同じとは限らず、全商品の共通mmでもない。 |
上表は比較のための整理です。具体的な使用感はラケット、ラバー、打ち方で変わります。表ソフト・粒高・アンチやラージボール用の選び方に、そのまま当てはめないでください。
2.中・厚・特厚は何mm?メーカー別に確認しよう
「中=必ず1.5mm」「特厚=必ず2.1mm」と全メーカー共通で覚えないことが、注文間違いを防ぐポイントです。文字・数字の違いに加え、同じ表記に一定の厚み範囲を持たせている場合があります。
バタフライは数字表記へ変更
バタフライは、2024年12月生産分からスポンジ厚の表示を変更したと案内しています。以前の商品名や通販の選択肢に文字表記が残っていても、以下の公式対応表を確認できます。[1][4]
| 以前の表記 | 変更後の表記 | スポンジ厚の範囲 |
|---|---|---|
| 中 | 1.7 | 1.5〜1.7mm |
| アツ | 1.9 | 1.7〜1.9mm |
| トクアツ | 2.1 | 1.9〜2.2mm |
| MAX | 2.3 | 2.1〜2.4mm |
表はスポンジのみの厚み範囲です。2.1と2.3の範囲には重複があります。また、全商品に全区分があるわけではありません。候補商品の公式ページにある選択肢を確認してください。
ニッタクの基礎資料では「中・厚・特厚・MAX」を区別
ニッタクの2026年のラバー基礎資料では、中は1.4〜1.7mm、厚は1.7〜1.9mm、特厚は1.9〜2.1mm、MAXは2.1mm以上という区分を示しています。「中厚」表記は1.5〜1.7mmと記載されています。これを他メーカーの換算表として使わず、商品に用意された区分も合わせて確認しましょう。[3]
通販で確認する順番は「商品名→厚さ→色→枚数」
商品名の末尾が違えば別モデルの場合があります。まず正式な商品名を確認し、フォア用・バック用それぞれの厚さと色を選びます。2枚必要な場合は、注文内容が片面分だけになっていないかも見直しましょう。
3.初心者・中学生には「中」と「厚」のどちらがいい?
ニッタクは初級者向けに中や厚を、バタフライは1.7または1.9を案内しています。最初はこの範囲を候補に、商品そのものの弾みと、完成したラケットの扱いやすさを合わせて選ぶとよいでしょう。[2][3]
中を比較候補にしやすいケース
- これから基本打ちを覚え、まず狙った場所に続けて入れたい。
- 借りたラケットで、軽く当てただけでも飛びすぎると感じた。
- 両面に貼ると重くなり、切り替えや連続の素振りが苦しい。
これは厚さを相談するときの整理例です。たとえば飛びすぎの原因には、面の角度や当て方もあります。薄くすれば必ず解決すると考えず、教わる相手にプレーを見てもらいましょう。
厚を比較候補にしやすいケース
- 基本打ちを続けられ、自分から振って打つ練習が増えてきた。
- 現在の中で台上は収まるが、攻撃時の飛距離をもう少し試したい。
- 完成したラケットを、無理なく繰り返し振り切れる。
同じ商品に中と厚があれば、両者の差を確認しやすくなります。「中から厚へ変える」と同時に、商品やラケットまで変えると、何が影響したか整理しにくくなります。
同じ学年でも体格や経験、練習内容は違います。「部活の先輩と同じ」よりも、顧問やコーチに今のラケット・ラバー名・厚さ・困っている場面を伝える方が、具体的な相談になります。
4.フォアとバックでラバーの厚さを変えてもいい?
両面を同じ厚さにしても、違う厚さにしても構いません。選ぶ理由を、それぞれの面の使い方から考えましょう。「フォアは必ず特厚、バックは必ず中」という決まりはありません。
フォアは「攻撃できるか」と「台上で収まるか」をセットで見る
強打が気持ちよく入るかだけでなく、短いレシーブやツッツキも確認しましょう。厚くして攻撃の感触が良くなっても、よく使う台上プレーが難しくなるなら、試合で使いやすいとは限りません。
バックは「短いスイング」と「切り替え」で確認する
バックでコンパクトに当てたときに長く飛びすぎないか、フォアへ切り替えるときに重く感じないかを見ます。一方、バックでも自分からドライブを多用するなら、攻撃の打ちやすさも必要です。フォア・バックという名称より、自分が多く使う技術を基準に比較しましょう。
初めてで違いを判断しにくい場合は、扱いやすい同じ商品・同じ厚さを両面の候補にして、指導者と相談する方法もあります。片面だけ変更する場合は、ラケット全体の重量感がどう変わるかも確かめてください。
5.厚さを変えるタイミングは?ミスの種類から整理しよう
「上達したから特厚へ」よりも、何を改善したいかを先に決める方が、変更後の良し悪しを確認できます。
| 困っていること | まず確認すること | 厚さを検討するなら |
|---|---|---|
| オーバーミスが多い | 角度、振る方向、ラバー自体の弾み、相手の回転。 | 同じ商品の薄い側を比較候補に。ただし技術の原因も確認。 |
| 強く打っても球が浅い | 打点、体の使い方、スイング、ラバーの摩耗。 | 厚い側を試せるなら、台上の収まりと両立するか確認。 |
| 後半に振り遅れる | 完成重量、握り方、疲れや練習強度。 | 片面を薄くする案も含め、完成状態で持ち比べる。 |
| 回転がかからない | シートの状態、当て方・こすり方、インパクト。 | 厚さだけで決めず、商品・硬さとの相性も相談。 |
上記は原因を断定する表ではなく、指導者や専門店に相談するための整理です。
重さは、厚さの数字だけでは計算できない
同じ商品なら厚い方が重くなる傾向がありますが、「0.2mm増えると必ず○g増える」とは言えません。シート・スポンジの仕様、個体差、切り抜くラケットの大きさでも変わります。
重さが気になる場合は、今のラケットをラバーを貼った完成状態で量るところから始めましょう。「現在の重さ」と「どんな場面で重いか」がわかると、厚さ以外も含めて相談できます。
あわせて読む:卓球ラケットの選び方|重さ・素材・グリップを解説 →
6.実際の商品ではどう選ぶ?厚さ表記の3つの例
ここでは、公式ページに掲載されている厚さの選択肢を確認します。全員に共通のおすすめ順位ではありません。仕様は確認日時点のもので、購入時は最新の商品ページ・販売店の表示を確認してください。
フレクストラ|最初の1枚を、1.7と1.9で比較する例
バタフライが、これから卓球を始める選手向けに案内するコントロール重視の裏ラバーです。現在の公式ページの厚さは1.7・1.9。まず基本打ちを覚えたい人が、弾みと重さを相談する出発点の一つになります。[5]
ファクティブ|中・厚・特厚の文字表記を確認する例
ニッタクのテンション系裏ソフトラバーで、公式の厚さは中・厚・特厚。初心者から中級者がさまざまな技術を覚える段階にも適した製品として紹介されています。中や厚を含めて検討し、現在の用具と比べて必要な弾みかを相談しましょう。[6]
ロゼナ|同じ商品で1.7・1.9・2.1がある例
バタフライのハイテンション裏ラバーで、厚さは1.7・1.9・2.1です。数字が同じでもフレクストラと同じ性能になるわけではありません。商品を変更するときは、厚さに加えてラバー自体の反発や打球感も比較対象にしてください。[7]
ラバーの種類や、初めて選ぶときの比較ポイントを先に知りたい人は、こちらも参考にしてください。
7.卓球ラバーの厚さ選びでよくある質問
特厚の方が、必ず回転がかかりますか?
厚さだけでは断定できません。同じ商品でも打ち方によって使いやすさは変わり、別商品ならシートやスポンジの硬さも違います。「特厚なら自動的に回転が増える」と考えるより、狙った回転を安定して出せるかを確認しましょう。
薄いラバーで練習すると上達が遅れますか?
厚さだけで上達の速さは決まりません。今の練習を無理なく行えることが大切です。基本打ちや回転のかけ方を覚える段階なら、中や厚を候補にして構いません。飛距離や威力に具体的な不足を感じたら、フォームと用具を一緒に見直しましょう。
MAXと特厚は同じですか?
同じとは限りません。メーカーによって別区分として扱われ、同じメーカーでも商品ごとに用意される厚さは異なります。バタフライの対応表ではトクアツとMAXは別の表記です。名称の印象で置き換えず、公式仕様を確認してください。
1.9と2.0なら、1.9の方が必ず使いやすいですか?
別メーカー・別商品の比較なら、数字の小ささだけでは判断できません。数字が区分名の場合もあります。まずラバー名・厚み範囲・製品の特徴を確認し、可能であれば完成したラケットで比べましょう。
厚さと硬度は同じ意味ですか?
別の項目です。厚さはスポンジがどのくらい厚いか、硬度はどのくらい硬いかの指標です。同じ商品で厚さを変更することと、別の硬度のモデルへ変更することは分けて考えましょう。
カタログのスピード値は、どの厚さでも同じですか?
バタフライは、スピード・スピン・弧線の性能数値を、各商品で最も厚いスポンジ厚の場合の値と説明しています。その値を薄い設定の実測値と考えたり、他メーカーと同じ尺度で比べたりしないようにしましょう。[8]
今使っているラバーの厚さがわかりません。
購入履歴、パッケージ、ショップの記録を確認しましょう。バタフライは、スポンジ面とパッケージ裏面右上に表記があると案内しています。貼った状態で見えない場合は、確認だけのために無理にはがさず、次回の貼り替え時にお店へ相談してください。[4]
8.迷ったら「同じ商品で比べる・完成重量で確かめる」
厚さ選びの基準は、最も厚いラバーを使うことではなく、今やりたいプレーを繰り返し、狙って打てることです。
- 最初の候補:裏ソフトの中・厚を比較。バタフライなら1.7・1.9などの商品設定を確認する。
- 注文前:中・特厚・MAXを全メーカー共通のmmに置き換えない。
- 変更前:困る場面を一つ決め、フォームや摩耗も確認する。
- 比較するとき:フォア・バック別の使い方と、完成重量を確かめる。
お店やコーチに相談するときは、「今は○○の中をバックに使用。ブロックは入るが、ドライブが浅い」のように伝えてみてください。厚くする以外の選択肢も含めて、自分に必要な変更を考えやすくなります。
参考にしたメーカー公式情報
- バタフライ:ラバーのスポンジ厚の表記変更のお知らせ
- バタフライ:厚さや硬さの違いを知る
- ニッタク:ラバー基礎情報(2026年・PDF)
- バタフライ:スポンジ厚の確認箇所と表記変更
- バタフライ:フレクストラ
- ニッタク:ファクティブ
- バタフライ:ロゼナ
- バタフライ:性能数値とスポンジ厚の関係
図解はRally Noteによる模式図です。メーカーの商品写真や公式図版を転載したものではありません。製品仕様は変更される場合があります。

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